お知らせ

2018年09月22日

善か悪か

先日の講演会で私は「善と悪、陰と陽みたいな二元世界のこの世の中では、どちらかに意識を向ければそちらに力を与えることとなって…というのが常かと思いますが、石井さんはその辺をどうお考えですか?」というような質問を受けました。

 

現文明を象徴するとてもよい問いかけだと感じたのですが、この応答だけで1時間とかを使い兼ねないため(笑)やんわり流してしまいました。よって興味がある人のためにも概略を記します。私も若い頃はそこをよく考えたりしていたからです。

 

同じ事柄でも喜ぶ人も悲しむ人もいる、ということは成長に連れて誰もが気付く部分だと思います。私も幼稚園児の時にテレビを見ていて「平和を乱す敵の悪者を正義の味方がやっつける」みたいな価値観を刷り込まれてしまったわけですが、「やっつけるつもりで敵の存在を暴いて戦っている正義の味方こそが迷惑者で、悪者と思っていた敵は自分たちとは異なるアプローチで平和を守っていただけだった」というオチの可能性に気付くのは、高校生くらいになってからだと思います。

 

それでも「この世界は二元」という考え方自体に疑問を挟む余地があまりありませんでした。

 

でも実際は「(今の日本国もそうしているように)地球から搾取を続けて破壊する」「地球を守る」「どちらにしても争いの口実でしかないので気にしないようにする」「神の再臨で奇跡が起こる」「そんな事に興味がないしどうでもいい」「人類が滅ぶ事こそが最善」「地球ごと無くなるのが理想だ」「巨大な宇宙船が飛来して宇宙人が助けてくれる」等々、実に呆れるほどの価値観や考え方があるわけです。

 

私が言いたい事は「ネガティブ・ポジティブ」をはじめ二元論で考えていること自体が既に自分が洗脳されている証拠であるということです。

 

意味づけを勝手にしているのはそれぞれの立場の人間なのであって、人間が勝手に意味づけしたことで事態が善悪や陰陽にコロコロ変わっているわけではありません。

 

「物質肉体」と「霊魂などとも呼ばれる非物質エネルギー」とは、どちらが本当でどちらかが人間だという話ではないのです。誰でも肉体がなくても非物質意識活動をするし、物質としても存在している間は食事や排泄を繰り返して肉体を維持するよう努めています。

 

どちらも真実の人間です。ただ、個の肉体に普段から宿っているエネルギーは圧倒的に制限されているという特徴があるのみです。