正直者がバカを見ない社会の実現
昨日で第3回目を終えました【ひきこもり講演会】。
私の定義する広義の「ひきこもり」とは、家に閉じこもって日々を過ごしている物理的な状況だけを指すわけではありません。その欲求は強くあっても叶わないお勤めの人(笑)も含めた「利潤追求のためには仕方がないという理由で人間らしさが大きく損なわれている経済社会は、どう考えてもおかしい」という考えの人たちです。そんな趣旨説明的な講話もしますので「講演会」としていますが、実質は参加者の皆さんによる「意見交換会」です。
「こんな世のしくみの中でも、知恵をはじめとして皆で出し合えるものを活用し、何ができるのかを語り合ってみましょう」という集いですね。組織化は権力構造を生みますから、皆が互いに尊い固有の人間存在としてのネットワークづくりです。個別には「金を稼ぐための人生」から卒業できている方も(既にガッポリ儲けたという物理的な意味ではありません!笑)世間にはそこそこいらっしゃいますが、まだまだ「お金の為だから」と割り切って何でもできるわけではない人は、厳しい状況を味わっている場合が多いことでしょう。
「人間としての大切な何かを失ってまでは稼ぎたくない」あるいは「稼ぐ必要があるため仕方なくだが人間性を犠牲にしている自覚がある」人たち皆がささやかな行動を起こせば、それだけで充分に社会が変わるでしょう。
そのささやかな行動とは例えば「社会に上手く順応できない人たちのことも尊重する」ということです。そこには、法律とは無関係に人間としての尊厳を捨てきれない人たちが多分に含まれているからです。これには「自分は社会不適合者の烙印を押された」と自虐的になることを防ぐ意味もあります。真はその逆の「カネや名誉の為に人間性を歪めることができない」ことである可能性が高いのです。
実際に、小さな嘘ひとつつくことすらできなくても長年続けられる仕事なんて、今の日本にほとんどないでしょう。そんな人たちが生きて行けない社会の方をこそ、行政などに頼らず変えて行きましょう!という話です。