2022年06月18日
生き方を選ぶ
地方で旧世紀の価値観に毒されてしまった十代の自分の感性では、緑や田畑が広がっている土地は単に「田舎」だとしか感じませんでした。
コンクリートに囲まれるような生活に憧れるようなセンスをいつの間にか刷り込まれていたのです。
自分の生れた頃には家の周りにも田畑が多く、魚や昆虫やカエルやサリガニを捕まえて遊んでいた小学生だった自分が、室内で過ごすことが文化的な生活だと思い込む高校生になっていたのです。
高校卒業で上京を検討するにあたって東京見学に来たのですが、「ここはとても生物が住む環境ではない!」と強く感じたことを思い出します。
しかし東京一極集中の時代、音楽教室や楽器販売を除いて田舎で音楽を職業にするなんてとても無理に感じられました。
旧世紀は東京に地方から人間が集まってきていましたが、今は東京育ちの人も含めて東京脱出欲求が加速しています。
政治に依存していても何も変わりませんが、一人一人が決断し行動すれば自ずと変わるのです。
コロナ騒ぎで人が集まることを問題視してきた近年では特に顕著です。
「何をして稼ぐか」よりも、「人生をどう生きるか」を重要視する風潮はもう止まらないでしょう。