2021年07月20日
心機一転
持ち越せる過去の何かが僅かでもある限り、どうしても人はそこにすがります。
善し悪しの話ではなく、人間はそういうものです。
それでも心機一転となるきっかけには何があるかと言えば、例えば自宅全焼の火災。
もしくは肉体死をするはずのダメージを受けて生き延びてしまった場合でしょう。
つまりはどちらも物質資源の喪失です。
中でも私に印象深かったのは、お笑い芸人のビートたけしさんです。
バイク事故で自身の肉体を空から見下ろすような体験(復帰直後の深夜トーク番組でご自身が話していた)をしたのに、生還してしまい映画監督として世界のタケシとなってしまったのです。
私は5年前に監修作の出版が実現し、著者と合同での出版記念講演予定とかも入っていました。
非物質の活動を本格化しようとホームページのたたき台も作ったのですが、私自身が脳幹出血で失明して指も動かなくなってしまったため、ここ5年間はリハビリ訓練用ツールでしかありませんでした(笑)
今では手も足も少しは動くし眼も視えるようになったから、それこそ心機一転でこれからまた新たに取り組むだけです。
制作会社の担当スタッフだった数名も既に全員退職をしていて、私は50年ぶりに復帰をする気分(笑)
一度はすべてを断ち切ることで生まれる何かは必ずあります。
大きく失った機会は、大いなる何かを得る機会でもあるのです。