2021年10月09日
幼児期の思い出
私が脳幹出血で全身麻痺を起こしてからまだ2年でしたから、
眼もあまり視えないし指の感覚もあまりない状態でワープロ入力の訓練をしていました。
歩行はベビーカーを歩行補助機代わりにして、私が倒れた日に同時に生まれた息子を連れて訓練していました。
2歳児には親子という概念もないのでしょうから、
いつも一緒にいた私のことをあの世から続いている親友みたいに捉えていたのでしょう。
この世での息子の存在は、私が人間らしい身体に戻してまで生きようとする動機となったことは確実です。
当時の私にはこの世の人間の意識がまだあまりなかったので、
普通なら赤ちゃんに対して感じる「可愛い」とかも別段感じていませんでした。
私は自然と彼の魂だけを見ていたということでしょう。
今では息子も5歳になって、いつもそばにいたはずの私とは滅多に会わないようになったのだから、
人間の大人の生活様式を察知し始めていることでしょう。
「自分の父親はこういう事をしていたのか」と理解するまでには、まだ10年以上はかかるか…
私たちの世代なら30年はかかりましたが、
0歳児からスマホをいじって育つ世代はもう別の人種だと捉えるべきでしょうからね(笑)