お知らせ

2017年09月07日

タイプ別、人への接し方

相手の出方を窺ってから、その相手への態度を決める人が一定数います。いや、現代のほとんどの人がそうなのかもしれません。しかも、どんな相手に対してどんな態度に出るのかがタイプによって異なるため、それを見た自分がおもしろがるのか不快に感じるのか、自分の視点によって随分と生活の気分が変わってくるのです。

例えば頻繁に同じ店に通っていると、あらゆる対人哲学を有している店員(本人にとっては哲学などというものではなく、自覚のない単なる習慣や無関心の場合もあります)が自分に接客してくるわけですから私はついつい観察して楽しんでしまいます。そこで自分が「接客のあるべき論」を強く持っていると、店に最も嫌われるクレーマーとして自分が扱われてしまう可能性があるため(笑)それを楽しめないのならば人間観察などしない方がよいでしょう。

当たり障りのない無難な客として自分が店に出入りを続けていると、店員によって主に4種類のタイプがあるように私には捉えられます。それぞれをA・B・C・Dとしてみましょう。

A:よく来てくれる常連さんということだけで好意を持って接してくるタイプ。客が何を買う、買わない、好みがどうかなどとは無関係に、顔を見る頻度が高いほど好感を持って便宜を図ってくれるようになったりします。もちろん人柄やフィーリングが合うのか合わないのかで親しくなる度合いにも差が出てくるのは仕方ないでしょうが、基本的には会う毎に徐々に親しみが湧いてくるタイプ。最も多いように思います。

B:口には出さないまでも「また来たか…」という感じで特別な対応などは一切せず、むしろクレーマーにはならないおとなしい客だと判断すると、初回ではありえないような雑な対応をすることもあるタイプ。普段は無愛想な人が仕事の義務感から表情や態度を繕っている場合、こうなりやすいです。気遣いに欠けた態度は気を許した証拠(笑)なのかもしれません。

C:落とすお金の額で態度を豹変させるタイプ。常に高額な支払いを請求される業種では逆に少ないタイプですが、平均客単価の何倍何十倍の購入をするお客を厚遇して、常にケチっているお客を軽視するタイプ。企業(商売)の運営目的がまずは利潤の追求なのですから、当たり前と言えば当たり前。良くも悪くも、経済社会ルールに則っているプロ精神だとも言えます。

D:相手や周りの状況がどうであれ、常に言動が一定で誰に対する態度にも一貫性のあるタイプ。資本主義経済では最も少ないタイプでしょう。その堂々とした生き方が特殊分野で功を奏す場合もありますが、一般社会には特に若い時期の適応が難しくなるため、無理にでも歪めて順応させるケースも多いかと思われます。

これらはあくまでも私の経験上から捉える、ざっくりとしたタイプ分けです。どこにも当てはまらない人や複数のタイプがかぶっている人だって当然います。あなたの仕事が接客やサービス業でなくても、学生や主婦でも、なるほど!と思うところがありませんでしたか?

仕事でも恋愛でも家族関係でも、自分や相手が上述の中でもどのタイプなのか、どのブレンドなのかを把握しておくと、なにかと便利だと思います。少なくともこれらを押さえておくだけで、自分自身が落ち込んだり相手に腹を立てるような機会が減ってくる効能は確実にあります。

ただし、皆さんに誤解しないでいただきたいのは、仮に今の自分がどのタイプだったとしても、それらの性格の多くはこれまでの家庭や学校環境、社会経験の産物なのであって、「性格なのだから変えられない」というものではないということです。

相手を変えようとする試みは、それが何であれ、ほぼ失敗に終わります。しかし自分の特性をよく理解して自覚が芽生えたのなら、自分で自分を変えることは何歳からでも十分に可能です。私はその自覚を導くためのお客様自身の理解をサポートできるよう、納得度の高い説明を提供することを仕事としています。