お知らせ

2018年04月12日

ヒマが怖い理由

常日頃から「忙しい、忙しい」と言っていて、それでいてせっかく予定が空いている日があると、それだけで不安になって何でもいいから予定を入れてしまう人、けっこういらっしゃるみたいですね。

予定に穴が開くことの、何がいったい不安なのでしょう。

それは自分自身と対峙することが怖いのです。つまり人生について考えることから逃げているのです。

 

予定に追われて忙殺されていれば、目の前のスケジュールをこなすことだけで日々が過ぎて行きます。そして結果的に、頭も身体も自由がきかなくなる肉体死を迎える間際になって、はじめてあれこれまとめて直面させられることとなるのです。

 

しかし、そもそもそのようなタイプの人はずっと「死」をタブー視しているので、健康な間はそんなこと考えたくもないし気付きたくもないのです。

 

セイジョウ石井は、常に肉体死を怖れている人に対して「人生では常に病や死を想定して生きろ!」と言いたいわけではありません。私は保険会社や葬儀会社や医者や銀行や会計事務所のマワシモノではありませんから(笑)。

 

「肉体死とはどういうことなのか」を全く知らないまま無闇に死を避けていること自体がイジョウで、そんな態度こそが「死」に対する恐怖を自ら増幅させているのですよ! ということを述べているのです。

 

皆さん小さい頃にお化け屋敷に入ったことがおそらくあるでしょう。明るい会場で準備をしている様子を見ていたなら、多くの場合は粗末な材料で作ったセットの中で、オッサンがお化けのフリをして飛びかかる練習をしている…だいたいそんなマヌケなものです。

 

それが「真っ暗で、どこに何があって、いつ飛び出してくるのかもわからない!」という理由で、絶叫したり、腰を抜かしたり、入口に入ることすらできない人が出てくるのです。

 

ですから私には、肉体死を必要以上に怖れている人たちが「刺激的なアトラクションとして人生をスリル満点に楽しみたい人々」にも映るため、「肉体死を怖れることは、こんなにマヌケなことなんですよぉ」なんて具合に勝手に種明かしをして、その人の楽しみを奪ってしまうのもいかがなものか?

…そんな葛藤も実は常にあるのです(笑)。