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視えているものは何?
2019年12月08日

視えているものは何?

眼で視えているものとは何でしょう。元々そのようなことを考える傾向が私にはありましたが、3年前に脳幹出血で寝たきりになって左右の眼のピントを合わすこともできなくなり、改めてしみじみその事を考えるようになりました。

 

生まれつき盲目ならば霊眼が発達するとか、その分聴力の優秀な盲目のミュージシャンも実在していることは解ります。でも視えていた期間があった場合、肉眼で視ていた物質世界だけが現実であると認識しているわけで、触覚や嗅覚や人から聞かされた話でかつては視えていた世界をイメージする、ということが当たり前となるでしょう。しかし生まれつき盲目だった場合「現実世界とは何か」との認識が、視覚のある人のそれとは全く異なっているわけです。

 

ヴァーチャルの視覚を体験できるテクノロジーが既に現存する今となっては、「はたして肉眼が捉えているものとはいったい何なのか」という事は、誰にとっても重大なテーマです。手足も動かない上に肉眼でほとんど何も識別できないという体験を経た私は、あまりの不便さから「なんとか克服しよう」と眼球をあれこれ動かしてピントを合わせる訓練を重ねた結果、3年経った今ではほぼ倒れる前と同じくらいの視力をとり戻しました。

 

だからといって「これが現実世界である」との確信は得られないまま。実際に意識不明状態中の私は、肉眼を使わずにあの世で様々なものを見てきたのですから。
皆さんは、視えている世界が何であると考えていますか?